現代アートのルーツを探せ
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サルバドール・ダリ

ダリのエピソード

1936年ダリが34歳の時にに制作した『茹でた隠元豆のある柔らかい構造(内乱の予感)』がスペイン内戦を予言したと称して、「完全なダリ的予言の例」としてまさに文字通り自画自賛しています。このほかにも、自己顕示的で奇妙な言動は多くあります。1936年にロンドンで講演した時に、ダリは潜水服を着て登壇したのはいいのですが、酸素供給が上手くいかずに死にかけたことがあります。また象に乗って凱旋門を訪れたり、また「リーゼントヘア」といってアメリカに登場するときにフランスパンを頭につけて取材陣の前に登場したりと、マスコミに多くのネタを提供しています。

こうした話題とネタを提供することは、人気取りとも思われる一連の行動は、この時代の画家達の顰蹙も買うことになりました。また政治的な意味での奇行は、独裁者のフランシスコ・フランコ(スペインの独裁者1938~1975)を公然と支持したことなどがあります。このことは、パブロ・ピカソなどの同時代の芸術家たちからも大きな反感を買っていました。(ピカソには『フランコの夢と嘘』などの作品があります)

ダリといえば、上向きにピンとはねあがっているカイゼル髭と、目を大きく見開いた顔がすぐに思い浮かびますが、そのダリの顔は「アート」そのものとして認知されるほどの人気があります。スペインのシンクロナイズドスイミングチームが水着の柄に採用して競技会に出場したこともあります。そんな特徴のある口ひげですが、ダリはこの形をどうやって維持しているのか?と質問された時には「これは水あめで固めているのだよ」と答えたといいます。

ダリはペットとしてBabouという名前のオセロットを飼っていたことがあります。そして旅に出るときもよくこのオセロットを連れて出かけていました。そしてダリとこのオセロットといっしょに撮られているポートレイトが何枚か残っています。

奇人と評判のダリですが、実際には根っからの奇人というわけではありませんでした。本当に親しい友人の前では非常に繊細で気の行き届いた常識人だったといわれています。つまりダリのこうした「アート」は現実世界と対峙するための鎧のような物でもあり、自己顕示ともとれるそれらのこともダリ本人そのものではないということになります。ダリの自伝『秘められた生涯』には、若い頃に鉛筆と紙を買いに出たのに魚屋に行ってしまった話や、地下鉄の乗り方・降り方を知らなかったために、友人が先に降りていってしまったとき泣き出してしまったことなどエピソードが抱えれています。その他にも作品を持って移動するときには、作品を紐で体にくくりつけていたといったことも書かれています。

ダリは絵画だけではなく彫刻やオブジェなど、さまざまな作品を残しています。意外な所で、チュッパチャップスのロゴですが、1969年にチュッパチャップスの考案者アンリック・バルナックがチュッパチャップスを世界展開させるためにダリと食事している時にデザインを依頼しました。

依頼を受けたダリは食事場所ですぐにナプキンにヒナギクをあしらったデザインがを描きました。バルナックはそのデザイン画を大変気に入って、今のロゴの原型にしました。

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『アンダルシアの犬』

1928年に制作された「アンダルシアの犬」(Un Chien Andalou)はシュルレアリスムの傑作ともいわれている映画です。このショート・フィルム(17分)はルイス・ブニュエルとサルバドール・ダリによって制作されました。

この映画を制作するきっかけとなったのは、ブニュエルとダリがお互いに見た夢について話をしたことにはじまります。ブニュエルの見た夢は、細い横雲が月をよぎっていき、かみそりが目を切り裂くというものでした。ダリの見た夢は手のひらに蟻が群がっているものでした。

ダリが「そこを出発にして、二人で映画をつくったらどう?」とブニュエルに提案したのが始まりです。そしてダリとブニュエルの2人は6日間でシナリオを完成させて、その後に15日間かけてブニュエルが映画を作り上げました。

私たちが寝ている時に見た夢というのは、例えば空を飛んで行ったかとおもえば突然お寿司を食べていたりと、常識では考えられない要素をたくさん含んでいますが、ダリとブニュエルはお互い出し合うアイデアの中から、さらに説明可能な物や合理性が高いものを出来る限り排除していったといいます。そのような説明できないもの、理解できないもの逸脱しているもので作られて完成した映画ですが、当たり前ですがとても理解できるようなものではなくなっていました。タイトルの「アンダルシアの犬」という題名が付いていますがアンダルシア地方とも犬ともまったく関係はありません。

映画の場面は、若い女性が瞳をカミソリで切られるというとてもショッキングな場面で幕を開けます。そして、若い女性の切り裂かれた目玉からは、水晶体がどろりと流れ出していきます。ブニュエルがみた夢に基づいて作られたこの場面ですが、とても観られるものではありません。きっと当時の観客はこの場面を観て、度肝を抜かれたのではないでしょうか?!

ブニュエルによるとこの場面で実際に切られたのは、雌の子牛の目玉が切られたと語っていますが自分が見た夢とはいっても、よく映像にしようとしたな。と思うのが正直な感想でもあります。

ダリが見た夢のほうでは、主人公の手のひらを食い破って、蟻がうじゃうじゃと出てくる場面になっています。これも無数の蟻が手にまとわりついていて、指や爪など這っていてるのでとても気持ち悪い場面です。そしてダリの作品には、蟻がモチーフとしてしばしば見られます。ダリにとって蟻は「死」を意味しているものでもあります。

子どもの時に兄が早くなくなって同じ名前を付けられているということ、そしてダリの心のよりどころでもあった母親を亡くしたことによる喪失感など、ダリにとって少年期に「死」を早くも意識していたことが蟻をモチーフにいろいろな作品を残している事とつながっているのかもしれません。

他にも落ちている手首をもて遊ぶ少女の映像があったりと、かなりショッキングな映像はとうじょうしていますが、この「アンダルシアの犬」は大成功を収めることになり、ダリとブニュエルの2人は60分もの「黄金時代」を製作しています。

アーティストになりたい方必見

スタッフ&キャスト

  • 監督・製作:ルイス・ブニュエル
  • 脚本:ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ
  • ピエール・バチェフ
  • シモーヌ・マルイユ
  • ハイメ・ミラビエス
  • サルヴァドール・ダリ
  • ルイス・ブニュエル
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